説明
【商品説明】
1970-80 real fur long vest coat
1970~80年代にトロントのRAJAC Leather & Sportswear Ltd.が手掛けた、実質今ではまず見つからないフルレングスのリアルファーベストコート。
着丈は115cm前後。袖を排したロングファーという仕様自体、現行のラグジュアリーブランドでもほとんど製作されない極めて希少なプロダクト。
本作をリアルファーと断定できる理由はいくつかあります。第1に、ポケット口周りが直接レザー（皮革）で補強されている構造。フェイクファーは必ず基布に植毛されるため、このように毛皮そのものの裏側にレザーが露出する設計は構造上あり得ない点がひとつ。
次に、毛を掻き分けた際に見える毛根の密度差、方向性のランダムさ。フェイク特有の均質な直線性がなく、獣毛特有の自然なゆらぎが確認できます。
最後に、毛を軽く引いた際の数本単位での自然な抜け方。基布を使うフェイクは束で抜けるかほぼ抜けない。この個体は完全に前者で、生えていた毛特有の反応を示します。
これらはすべて、1970~80年代の北米のファーガーメントで頻出する特徴と一致。ゆえにリアルと断定しました。
素材は古いカナダ製のリアルファーに多いラビット（レッキス）系と推定されます。毛足は程よく長く、フォックスほど主張せず、しかしウールでは絶対に成し得ない柔らかな光沢。横方向のパネルで組むストライプ接ぎは、体に沿う落ち感と量感のコントロールのための技法で、
北米のファーファクトリーが最も得意としていた時期の名残でもあります。
現代では動物倫理やコストの問題もあり、
“115cmのリアルファーを袖なしで贅沢に仕立てる”という発想自体がすでに消滅。ロングコートとしての華やかさを持ちながら、袖を排することでレザージャケットや太いウールパンツの上からレイヤーとしての厚みを与える稀有な存在。ストリートにもラグジュアリーにも振れる振幅の広さは、現代の服ではまず手に入らないといっていいでしょう。
極めて貴重な1着。単なるファーベストではなく、もう作られない文化の証拠品に近いと感じます。
【サイズ】
着丈115cm/肩幅40cm/身幅56cm
【素材】
リアルファー（推定レッキス）
【商品の状態表示】B
【備考】
ライティングの関係により実物と色味が異なる場合があります。
状態・サイズ等気になることが御座いましたら、お気軽にお問合せ頂ければと思います。
状態の感じ方には個人差がございますので、参考程度にお考え下さい。
実際の色味に近づけるように撮影いたしておりますが、お客様のご利用の画面の設定や特性により、若干の誤差が生じる場合がございますので予めご了承下さい。
当店の商品は全て古着となっており、返品交換は承っておりません。
古着特有のダメージや汚れ等がある場合がございますが、それらを含めた商品価値として判断致しております。
店頭での販売を優先させて頂いておりますので、購入後に在庫が無い場合がございます。
その場合、お取引をキャンセルさせて頂きますことご了承下さい。
